歯並びを整えるため、歯が生えるスペースを確保する装置を使います。「拡大床」とも呼ばれており、床矯正装置をネジで調整して歯列の幅を少しずつ広げていく方法です。
顎の骨格の改善にも効果が期待できるもので、永久歯が揃ったときに抜歯をともなう矯正を極力回避するための予防効果もあります。
上顎や下顎につけるプラスチックのレジン床部分と、歯にひっかける金属部分で作られており、入れ歯のように取り外しも可能です。
床矯正は、歯並びの状態によって開始時期が異なります。
下の歯が上に出る反対咬合など顎の前後のズレを矯正する場合には、前歯が4本生えそろう3歳頃からの開始が適しています。
歯がガタガタしている場合は、永久歯に生え変わる6歳~8歳頃から治療を開始するのがおすすめです。
また、犬歯が生えたあとに床矯正をはじめると、歯並びに隙間がなくなる分、移動させる期間が長く必要になり、費用もかかるため、犬歯が生える9歳~10歳までには開始するのがいいでしょう。